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ソフトウェア開発者として働く人の技術的なメモ

社会人エンジニアがブログを始めてよかったこと

個人ホームページを2002年頃から公開し、ブログは2009年から書いているのですが、各時期に応じて、僕のブログやホームページとの関係は変わっていきました。特に新卒として社会人になってブログを頻繁に書くようになってからは、学生の頃とは違った姿勢でブログを続けるようになって、少しずつ周りでいろんな変化が起きてきました。

どうしてブログをやっているかと聞かれることがあるんですが、純粋に「楽しいから」と答えるのが僕の素直な答えだと思います。個人的な意見なのですが、今回はこの「楽しさ」についてお伝えできたらと思います。ブログなんて面倒だと思う方も多いかもしれませんが、書かないまでもどういう楽しさがあるのかを知って欲しいですし、これからブログを始めようかな…と思っている人の参考になれば嬉しいです。

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ブログを始めて良かったこと

自分自身のメリット

自分の記録になる

当時の感情や技術エントリーなど、自分で書いて構造化した文章は、後から読み返す備忘録として利用できます。この目的であれば、Evernote 等のテキストデータを収集できるクラウドサービスでもよいと思います。

トピックに対して、詳しく調べるようになる

技術系エントリーに特に言えますが、書こうと思っているトピックに対して、詳しく調べる癖が付きます。

最近だと、「Apache ログを転送するための fluentd 初期設定」というエントリーを書く際に生じた疑問を調べていて、プラグインソースコードを読んだり、Pull Request を送った話を「fluentd の heartbeat_interval と phi_threshold の関係」というエントリーにまとめました。設定にやや問題はあったものの一応動いていたので、個人用途であればここまで調べて Pull Request を送ることはしなかったと思います。Pull Request 自体も初めてでしたし、このブログ始めて以来の Twitter での拡散・はてブを頂いたので、非常に良い経験になりました。

知識や感情の整理になる

ブログは読みやすさのために文章をある程度構造化する必要があるため、ブログを書くことを通じて知識の整理になります。「サーバが Swap を使いきってハングアップしたので、Apache のチューニングを実施しました」というエントリーはサーバーのチューニングの話なのですが、状況調査・原因追及・解決 という3つのフェーズに分けて知識を整理できました。自分で後から読み返す場合も読みやすいです。

ブログを書くことで、感情の整理もできます。「日記」的なエントリーは自分の気持ちを書き起こすことが多いのですが、文章化・構造化することで「この気持ちはこういうことだったのか」と理解することができます。1年の振り返りや、節目節目で書く社会人としてのエントリーなど、自分が何をしてきて、何を感じているのかを洗い出す作業として、ブログが役に立ちます。

ただ、文章化・構造化は自分で行うと MECE ではなく抜け漏れがあったりしますので注意が必要です。ブログを書くという体裁で考えていると、ブログでは公開しづらい卑屈な・卑怯な・ネガティブな目的が削げ落ちてしまったりするので、自分の判断が変わるようなもの(入社・入学目的など)はロジックツリーなどで腰を据えて考える必要があると思います。

勉強会やセミナーに出るモチベーションになる

僕は現在 IT エンジニアとして働いているので、定期的に社外の勉強会やセミナーに出て刺激をもらうようにしています。しかし普段の業務が忙しいと参加が億劫になってしまったり、参加したことが無い団体だと緊張して参加を迷うことがあります。一方でブログを定期的に書こうと思うと「ネタ」が必要になるので、「ネタ」収集として勉強会やセミナーに参加しようと思えます。「緊張するけど、勉強にもなるし、ブログも書けるから参加しようかな」といった気分です。(ブログドリブン!)

いわゆる「感想エントリー」は、参加中にも「ブログとしてまとめたい」という意識があるので、ただ参加するよりも集中力が高まります。疑問点を調べる癖が付くのでオススメです。何より、勉強会やセミナーのホストの方から感謝されると嬉しいです。

勉強会やセミナーに出ると技術動向も分かりますし、知らない用語を耳にするだけでも、日々の業務で「この技術、あの勉強会で聞いたな…」と思い出すことで業務の理解も深まります。勉強会の懇親会で、他社のエンジニアの方と交流すると刺激を受けたり、自社を相対的に見れますので、勉強会やセミナーへの参加はおススメです。

記事を読んでもらえることが嬉しい(感想があれば、より一層)

個人ホームページを運営していたころは、自分の描いたイラストや撮った写真を掲載していました。当時は掲示板を用いたコミュニケーションが隆盛していたので、毎日のように掲示板を確認し、コメントがあれば返信して、相手のホームページを訪れていました。

文章を書くのも一つの創作だとすれば、僕にとってはイラストや写真の延長線上に文章があって、読んでもらえれば嬉しいし、コメントがあれば喜々として返信しています。最近だと掲示板やブログのコメント欄よりも、TwitterFacebook, はてなブックマークなどの SNS を通じた反応が多いため、このブログでは Zenback という SNS の反応を集めてくれるサービスを利用しています。

Developers Summit 2013 をまとめたエントリーは CodeZine で紹介されたり、最近では Gunosy からの流入もありました。メディア経由で訪問者が来るとモチベーションが上がります。CodeZine での紹介はブログ訪問者のリファラーを見ていて気づいたので、ブログへのコメントやリアクションは待つのではなく、自分で取りに行く・確認しに行くことが大切です。

技術(特にサーバ)の勉強になる

このブログはさくらインターネットVPS を利用しているため、利用するデータベースや Web サーバなど、全て自前でインストール・設定しています。急激な負荷上昇でサーバがダウンするなど障害が起きた時は他人事ではなく「自分事」なのでかなり本気で調べます。。

どこからでも接続できますので、サーバを使ってちょっと何かしたい、という時にもすぐに利用できる環境が手元にできますので、サーバを立てたことが無い人も、勉強がてら挑戦してみてはいかがでしょうか。

周りとのこと

強力なコミュニケーションツールになる

2012年に新卒として今の会社に入社して以来、社内でのコミュニケーションとして一番影響が大きかったのが、Facebook とブログでした。普段一緒に仕事をしている人はもちろん、普段あまり話さない人にも Facebook 経由でブログを読んでいただいて、話しかけてもらえることも多いです。一方で会社の繋がりが増えると、「日記」的なエントリーは書きづらくなる側面もありますが、社内的な話よりも節目節目で社会人として感じていることを「日記」として書いています。

社外で言えば、ブログを書いた後に Twitter でメンションを貰ったり、ふぁぼやリツイートをもらって反応を貰うことでコミュニケーションが生まれています。

イベントが発生する

色々なエントリーを書いていると、「このエントリーについて詳しく知りたい」、「一緒にペアプロしませんか」などと、ブログをきっかけに声を掛けて頂けることがあります。非常に有難い限りです。ブログを通じて Twitter で知り合いになって親しくなった方もいますし、自分の視野を広げることもできました。

大変なこと

大変だなーと思うこともあります。基本的には楽しんでやっているので、大変だと思うことは多くはありませんが… いくつかご紹介いたします。

アクセスが思うように増えない

僕がブログが楽しいと思えたのは、就職活動のエントリーへアクセスが増えてきたことがきっかけでした。アクセスも増えてきたので、定期的にエントリーを上げて運営していこうと思う一方で、頑張って書いたエントリーにアクセスが少なかったり、思いもよらないエントリーにアクセスが増えるなど、どっちに振ったらよいのか迷う時期もありました。

そんな時に東京Ruby会議10に参加して、willnet.in の前島さんの発表「ブログのススメ」を聞きました(Rubyist Magazine「RegionalRubyKaigi レポート東京 Ruby 会議 10」をご覧ください)。質疑応答で前島さんから「アクセス数は気にせず、ブログには好きなことを書いたらよい」とアドバイスを頂いて、あまり気にせずに好きなことを書くようにしています。その結果、アクセス数も増えてきました。大切なのはブログを続けるモチベーションと、それに伴うコンテンツの充実なのかもしれません。

広告収入は大して得られない

知人や会社の人からは、「ブログ書いて儲けてるんでしょ?」と言われますが、数万PV/月 ではランチ数回分しか稼げません。。広告やアフィリエイトに傾倒すると、ブログの書き方の根本が変わってしまうので、このブログではネット広告の勉強という気分で日々運用しています。

ネット広告としては、広告掲載位置によってクリック率が変わるのは面白いです。ブログを読んでいる人の動線はこうなっているんだ、と考えることができて、ブログ自体の改善にもつながります。

興味があったら始めてみませんか?

僕の周りで少しずつ「ブログ楽しそうだね」と言う人が増えていて、彼らに聞くとブログで書きたい「ネタ」はしたためているようなんです。このエントリーを読んでいる方の中にも、そのような方がいるかもしれません。

Ameba や はてな などのブログメディアであれば、ブログを作るのは本当に簡単です。まずは文章を書くことから始めてみて、走りながらあれこれ模索してみてはいかがでしょうか。自分に合ったブログとの付き合い方が見つかるはずです。